特注自転車を作ろう!



身体の成長も止まり、後は横に成長するだけ。という20代半ばのある日..

2日半かけて、自転車で350km先の友人宅へ遊びに行きました。
その時、あまりに疲れたため、「この自転車がいけないんだ!」と。

(自分の体力低下の問題だというのは、重々承知しております。。。)

'96から愛用しているAccess MAX。



アメリカ生まれのMTBで、かなり本格的(競技志向)
乗り心地や、長時間走行の疲労度なんて物は、考えてなく、
フレーム剛性、速さ、悪路での取り廻しの良さ、、、を第一に設計されてます。
(マウンテンバイクなんだから、それで良いんだけどね)

事実、当時('96)のアメリカのMTB雑誌では、かなり高い評価をされていました。


アメリカのMTB専門誌で有名なMountainBikeAction(95年3月号)でも高評価!


そういう自転車なので、家の周りで乗っている分には楽しいし、
山に持ち込んで泥んこになって遊ぶ分には、良い自転車なんだけど、
旅には向かない! 第一、キャリア(荷台)も付けられない!
アスファルトの上を長く走っていると、疲労がどんどん蓄積します。。。

こいつで旅をして「あ~良い自転車だな~」って思ったのは、
'03に真冬の道東で雪の上を走った時ぐらいかな。
あの時は、頼もしかった。。。






そこで、、決めました!
もう、体型も大きくは変わらないだろうし、
ここはひとつ、自分専用の自転車をオーダーしてみよう!
あああっぅ!何という恐ろしい言葉。。
自転車乗りなら、一度は夢見る、完全オリジナル、自分だけの自転車を作る!

決めたからには、どこで(誰に)作ってもらうか?が問題。

オーダー自転車とは?
自転車のメインの骨格、フレームを作ってもらうこと。
ギアや、タイヤ、サドルなどは市販の物を使います。

自転車の骨格(フレーム)は、9本の鉄パイプ(チューブ)から出来ています。

オーダー自転車とは、自分に合ったサイズに、
この9本チューブを溶接してもらう事。



けーすけとオーダー自転車

東洋フレーム

自転車を見て、初めて”感動”したのは、
近所のスポーツ自転車店にあった、大阪の”東洋フレーム”が作った自転車。
メーカー物には無い、独特の雰囲気の紺色フレーム、キレイだったぁ~
(あれから今まで、いつかは紺色の自転車を。。と、思い続けてきました)

その時、あまりにも感動した高校生のけーすけは、工房に電話しました。
(乗らせてもらった訳でもなく、店頭で見ただけなのに)

大阪にある東洋フレーム、
当時(90年代前半)、すでに世界的に認められる技術力の工房でしたが、
まだまだ家内工業って感じで、電話した時も、
「おとーさん、でんわー」みたいな雰囲気でした。

当然、高校生が買える様な値段ではなく、、
「ステキな自転車を作っているんですねー」と意味不明な電話・・・

あれから10年以上、すっかり有名ブランドとして定着した東洋フレーム。
一素人のわがままな注文を聞いてくれるか、ちょっと不安。。。



Haida(ハイダ)

20歳の頃、埼玉にあった自転車旅の店”ハイダ”の店長「高田さん」と知り合い、
彼が、自転車を作る職人である事を知りました。細くて強くて軽いフレーム。
彼の自転車は、山を走り回る人の間で非常に人気がありました。

ある程度お金が入ったら、高田さんに作ってもらおう!と決めていたのですが。。。
こちらが大学を卒業する前に、高田さんは病気で遠いところへ。。。
細いクロモリ(鉄)で作る軽い自転車。。。。高田さんに作って欲しかったな。。。




それじゃ、どこに(誰に)作ってもらおう?
調べてみると、日本には意外と多くの
フレームビルダー(鉄パイプから自転車のフレームを作る職人さん)がいる事が分かり、
誰に頼むべきか?と、かなり悩みました。

最初に書いた”東洋フレーム”をはじめ、、
仕事で時々店の前を通っていた、東京(高田馬場)の”モンキー”、などなど。

そんな中、いつだったか、はっきり覚えてないけど、
どこかのキャンプ場(若狭?)で、焚き火を囲んでいる時に、
「いつかはドバッツの自転車が欲しいねー」
という話を聞いた事を思い出した。(彼はレースをやっている人だった)


ドバッツかぁ。
サイクルショーで見た、溶接跡が全く無い芸術品の様なドバッツの自転車
ものすごくキレイな自転車だった。。先述の高田さんも良い自転車だって言ってたな。。




ドバッツに行ってみよう!