ポタラ宮

世界遺産です。ポタラ宮。
東洋のベルサイユ宮殿、垂直のベルサイユなんていう別名もあります。
失礼な!フランスにあるのが平べったいポタラ宮でしょ!

初めて見たのは、空港からラサ市内に向かうバスの窓からでした。
あまりに大きくて、美しくて、リアリティが無いというか、
銭湯の壁に書かれた富士山みたいな印象。絵なんじゃないか?と思いました。

チベットを長年に渡り、政治的に指導してきたダライ・ラマ。
その、歴代のダライ・ラマが住んでいたお屋敷がポタラ宮。
工事着工が1645年なので江戸城(現存しないけど)と同じぐらい

ダライ・ラマ
名前ぐらいは聞いたことあるかと思います。
でも、彼は単なるお坊さんじゃありません。王様でもありません。
彼は、生きている観音菩薩(観音様)なんです!
今のダライ・ラマは、14世。ノーベル平和賞も受賞しています。
ダライ・ラマは家系ではないので、13世の息子ではありません。
13世が亡くなった日に、チベットで生まれた子供の中から、
各種条件を満たす人を捜索隊が探し出して、ダライ・ラマとして育て上げる。

中国軍が攻めてきて、民衆がダライラマを守ろうと蜂起した時、
これ以上、国を混乱させてはいけない。として、
彼は、1959年にインド北部に亡命した。
なので、今は主人のいない宮殿は、観光地となっている。

部屋数900以上と言われるダライ・ラマの大宮殿。
正面から見て、赤く見える赤宮と、白く塗ってある白宮で構成されていて
観光用に公開されているのは、それぞれのごく一部らしい。

とりあえず、ポタラ前の広場に立つ。
うーむ。中国国旗・・・・ここからだと、ポタラよりも高く揚がってます。。
中国によるチベット支配の象徴のような写真になってしまったぞ

ポタラの周りを13周(仏教では13は大事な数。13回忌とか)してから、 ポタラの中に入るのが正式な方法らしい。
1周に約30〜40分かかるので13周もすると、夕方になっちゃう。。
とりあえず、チベットの皆様と一緒に1周だけ回る。


周回路には、マニ車(お経が入っていて回すと読んだ事になる)が並んでいて、
ガラガラ回しながら進む。歩く向きは、空から見てポタラの周りを時計回り
仏教寺院は、必ず、時計回りに回るのがルール。マニ車も時計回りに回す。


一緒に回ったおばあちゃん。
右手で設置されてるマニ車を回しながら、左手ではMyマニ車。
二重の御利益?

歩き出して20分。ちょうど真裏あたりに来ました。
ところどころ、大きなマニ車があったり、お線香が焚いてあったり。
右側の岩山の上にポタラが建っています。


土産物屋を冷やかしながらだったので正面まで1時間かかりました。
と、大通りの歩道でポタラに向かって五体投地でお祈りしている人達が!
なんたって観音様のおうちですから!ここだけ歩道がテカテカです。


周りの皆さんが2周目に突入するところで、お別れして券売所へ。
チベット人(巡礼者)は、正面からポタラを見て右側の階段から。
観光客は、正面左側のスロープから登る事になっている。

入場料は100元!高っ! 1万円に近い感覚。安宿に5泊できる!(実際には1300円)
でも、維持管理にお金がかかるので仕方ない。
切符売り場の横の手荷物預かり所(無料)に荷物を預けるルール。


いざ!ええーここ登るのぉ・・・
ここの坂道は車でも登れるようになっている。
そーいえば、ダライ・ラマ14世は、小さいころから車が好きだったとか


空気の薄い中、頑張って登る。
チベット人は、見学コースが全くの反対になっているので、
見学を終えたチベット人が坂を下ってくる。
すれ違いさまに、「タッシー デレー」と、声をかけてくれる。
「おめでとう」の意味だが、挨拶として使ってる。みんな満足げな表情。
めいっぱいオシャレして、かわいいです。


坂の途中で、マニ石がたくさん並んでいた。
経文がチベット文字で書かれていて、お供えしてある。


やがて、ポタラの入り口が近づいてきた。
まずは、赤宮から入るようだ


入口の横にあるトイレ。ここが名所。
ポタラの建っている岩山の端に、飛び出すように作られたトイレ。

小屋の中に入ると、床に便器サイズの穴が開いていて、、それだけ。
出した物は、遥かしたの岩肌に、、、後は乾燥した気候が処理します?


ポタラ内部は、撮影禁止。
すばらしかったです。感動しました。いやぁ良かったぁ!
ダライ・ラマの椅子。その上に脱いである服(?)を見た時は、
別に信心深い訳ではないけど、涙が出そうになり、立ち尽くしました。。
薄暗い部屋に灯明の明かりと煙。窓から差しこむ日光・・・

お昼時という時間帯が良かったのか、人がほとんどいなくて貸切状態。
混んでいる日は入場制限もあるらしいが、うそみたいに静か。
チベット人巡礼者のモゴモゴと経文を唱える声が聞こえます。
チベット人とは、順路が真逆なので、細い通路ですれ違うのが大変。
皆さん、少しでも仏像に近づきたがるので、ゴチャゴチャになります。

数々の仏像、塔、経典、、、
中国政府の役人と話し合いをした部屋も公開されていて、
「セブンイヤーズ〜」の映像が頭に浮かぶ。。。
他にも、「ここに宮殿を造れ」との神の言葉を聴いた瞑想窟など

途中で、お茶の飲める休憩所があったので一休み。
すでに、1時間半が経過している。

途中、屋上に上がれる階段が。屋上は別料金で10元と書かれているが、
係のお兄さんが、「行け行け」と。ただで上がらせてもらいました。


屋上に上がって見ました。


よく見ると、赤宮の赤い部分。赤いワラのような植物を積み上げてできている!


岩山の上に建っている絶壁のような建築物ですが、柵は簡単です。

うーん。良い眺めー。3枚貼り合わせてみました。

建物の真ん中部分は吹き抜け状になっていて、室内まで光が差し込みます。



今度は正面から見て右側の白楼に入る。

こちらは、赤楼に比べると、見学可能な部分が少なく、
すぐに終わってしまった。

お、当直の当番表を発見。これだけ大きい建物だと管理する人も大変です。


白宮を出た。
良いねぇ〜。すごいねぇ〜。この青と白の色!観音様の家だぁー!

見学コースはこれで終わり。
あとは、白楼の右側にある階段をひたすら下って下まで降りる。


階段を降りていく途中、チベット人達が登ってきた。
みんな、頑張って階段を登ってくる。
「タッシーデレー」表情が明るくなる。頑張って登ってねー


ポタラの下は再開発中(?)廃墟が続いていました